車検や整備の見積りで、純正部品の価格をすぐに確かめたい場面は多いものです。ところが同じ車名、同じ型式の車でも、仕様によって付いている部品が違うことがあり、車名だけで部品を探すと取り違えが起こります。部品を正しく特定する手がかりになるのが、型式指定番号と類別区分番号です。この記事では、2つの番号で部品を特定する理由と番号の確かめ方、見積りでの使い方、日本カーネットのデータ検索システムCarise(カリス)の純正部品価格検索を紹介します。

純正部品価格の調べ方と車両特定の関係

純正部品の価格を調べる手順は、大きく分けて「車両を特定する」「部品を特定する」「価格を確認する」の3段階です。最初の車両の特定があいまいだと、その後の部品選びも価格もずれてしまいます。

車両の特定に使える情報には、車名、型式、車台番号、型式指定番号、類別区分番号などがあります。このうち型式指定番号と類別区分番号を使うと、同じ型式の中の仕様の違いまで区別できます。部品を確実に引きたいときにこの2つの番号が使われるのは、そのためです。

車両情報わかること部品を探すときの限界
車名車種のおおまかな区別同じ車名に複数の型式や仕様がある
型式型式の区別同じ型式の中の仕様の違いまでは区別できない
型式指定番号型式指定のときの指定の番号型式指定車に限る
類別区分番号同じ型式の中の仕様の区別型式指定番号と組み合わせて使う
車台番号1台ごとの番号(車台の型式の表示を含む)番号の体系は型式と番号の組み合わせ

型式指定番号・類別区分番号で部品を特定する理由

型式指定番号は、国土交通大臣が型式を指定したときに告示する「指定の番号」です。自動車型式指定規則第5条で、指定をしたときは指定の番号、車名及び型式などを告示すると定められています。

類別区分番号は、同じ型式の中の仕様の違いを区別するための番号です。国土交通省の通達「自動車型式認証実施要領」の諸元表の記載要領では、類別区分番号は4桁の数字(当分の間は3桁も可)とされています。同一型式の中で重複して使わないこと、車名や型式、原動機の型式の呼称を変えたときは番号も変えることも決められています。

型式指定番号で型式を、類別区分番号でその中の仕様を指すので、2つを組み合わせると型式の中の1つの仕様に行き着きます。仕様が違えば付いている部品が変わることがあるため、純正部品を探すときにこの組み合わせが手がかりになります。

部品の特定に2つの番号を使う理由

型式指定番号は型式指定のときに国土交通大臣が告示する指定の番号で、類別区分番号は同じ型式の中の仕様の違いを区別する原則4桁の番号です。類別区分番号は同一型式内で重複して使われないため、2つを組み合わせると型式の中の1つの仕様まで特定できます。車名や型式だけで部品を探すより取り違えが起きにくくなります。ただし型式指定車でない一般車には、この2つの番号が設定されていません。

並行輸入車や少量生産の車など、型式指定を受けていない一般車には型式指定番号と類別区分番号がありません。国土交通省の2次元コードの項目定義でも、一般車には番号を設定しないとされています。番号で部品を検索する方法は、型式指定車の場合に限られます。

電子車検証で型式指定番号・類別区分番号を確かめる

部品を番号で調べるには、まず番号を手に入れる必要があります。ここで気をつけたいのが電子車検証です。国土交通省の電子車検証特設サイトによると、電子車検証の券面には基礎的な情報だけが記載され、その他の車検証情報はICタグに格納されています。型式指定番号と類別区分番号は券面に載っていません。

確認の方法番号の有無
電子車検証の券面載っていない
自動車検査証記録事項(窓口で交付)型式指定番号、類別区分番号の欄がある(2027年12月末まで交付)
券面の2次元コード2つの番号を結合した1項目として入っている(一般車は設定されない)
ICタグ現行の車検証情報がすべて記録されている

国土交通省の自動車検査証記録事項の見本では、「型式指定番号 15965」「類別区分番号 0001」と記載されています。お客様に番号を確認してもらうときは、券面を見ても載っていないことを先に伝え、記録事項の紙か2次元コードの読み取りで確かめてもらうと行き違いが減ります。番号の確かめ方は自動車の諸元データの調べ方でも詳しく説明しています。

純正部品価格を見積りで使う手順

車検や整備の見積りでは、部品代と作業の手間を組み合わせて金額を出します。部品は番号で特定して価格を確かめ、作業は作業点数で手間の目安をつける、という分け方にすると、見積りの根拠をお客様に説明しやすくなります。

  1. 車検証の券面で車名、型式、原動機の型式、初度登録年月を確認する
  2. 記録事項か2次元コードで型式指定番号と類別区分番号を確認する
  3. 番号から交換が必要な純正部品を特定し、価格を確認する
  4. 作業の手間は作業点数で目安をつける
  5. 部品代と作業の手間を合わせて見積りを作り、標準から外れる作業は別項目で理由を書く

作業の手間の目安になる作業点数は、日整連の自動車整備標準作業点数表に載っている数字です。点数の決まり方は作業点数とは、メーカーや車種ごとの調べ方はトヨタなどの作業点数の調べ方で解説しています。

見積りの項目調べる情報車両の特定に使う情報
部品代純正部品の価格型式指定番号、類別区分番号、品番
作業の手間標準作業点数メーカー、車種、型式、作業区分
標準外の作業自社の判断車両の状態を見て決める

部品を問い合わせるときに控えておく情報

部品商やディーラーの部品窓口に問い合わせるときも、同じ情報を手元にそろえておくと話が早く進みます。車名と型式だけを伝えると、相手から仕様の確認を何度か聞き返されることがあります。最初から型式指定番号と類別区分番号、車台番号、初度登録年月をまとめて伝えれば、やり取りの回数を減らせます。社内で見積りを引き継ぐときも、車両ごとにこの4項目をメモしておくと、別の担当者が同じ部品にたどり着けます。

部品の発注前に金額を確かめておくと、見積りと請求の差が小さくなります。番号で部品を特定しておけば、発注時の取り違えも起きにくくなり、返品や再発注の手間も減らせます。

純正部品価格の検索を使うときの注意点

番号で部品を特定しても、車によっては後から部品が交換されていたり、仕様が変更されていたりすることがあります。番号は新車のときの仕様を指すものなので、現車を見て違いがないかを確かめるのが基本です。

国土交通省は令和4年3月に、トヨタの型式指定車3型式(約270台)で車検証の高さと類別区分番号に誤りがあったことを公表しました。書類上の番号と現車の部品が合わないと感じたときは、メーカーや販売店に確認することも考えてください。

  • 番号は新車のときの仕様を指す。後付けや交換された部品は現車で確かめる
  • 一般車には番号が無いので、車名や型式、品番から調べる
  • 番号と現車が合わないときは、メーカーや販売店に確認する

Cariseで純正部品価格を調べる方法

Carise(カリス)は、日本カーネット株式会社が運営する自動車業界向けのデータ検索WEBシステムです。純正部品価格検索では、型式指定番号と類別区分番号から純正部品の価格を検索できます。トップページの説明では、型式指定番号、類別区分番号、品番から純正部品(パーツ)の価格を検索できるとしています。対象は車検にかかわる部品です。

検索の流れ

  1. 記録事項や2次元コードで型式指定番号と類別区分番号を確認する
  2. Cariseの純正部品価格検索で番号を入力し、車両を特定する
  3. 品番がわかっている部品は、品番からも検索できる
  4. 表示された価格を、見積りや部品発注前の金額チェックに使う

車検(自動車検査)に関連する部品を中心に、メーカー希望小売価格の確認や部品発注前の金額チェックに使えます。トヨタ、ホンダなど主要メーカーの純正部品に対応しています。

料金と利用条件

項目内容
純正部品価格検索の料金4,000円/月(税別)
検索のキー型式指定番号、類別区分番号、品番
対象の部品車検にかかわる部品
契約できる事業者整備業、鈑金業、車販店、ガソリンスタンドなど自動車関連事業を営んでいる企業様のみ
お試し最大2か月間

作業点数検索(10,000円/年、税別)と組み合わせると、部品代と作業の手間の両方を同じサービスで確かめられます。

Cariseで得た価格などのデータは、自社の見積りや部品発注の確認に使うためのものです。利用規約で、サービスで得た情報を商業的に利用する行為が禁止されているため、価格データを第三者へ販売したり、一覧として公開や配布をしたりする使い方はできません。

お申込みの手順とお支払いはお申込みの流れでご確認ください。対象部品の範囲など、導入前のご質問はお問い合わせから受け付けています。輸出する車の部品を海外で調べる場合の番号の見方は、輸出証明書の型式指定番号の見方で紹介しています。

よくある質問

純正部品の価格はどうやって調べればよいですか。
車両を特定し、部品を特定し、価格を確認する順で調べます。車両の特定には型式指定番号と類別区分番号を使うと、同じ型式の中の仕様の違いまで区別できます。
型式指定番号と類別区分番号はどこに書いてありますか。
電子車検証の券面には載っていません。窓口で渡される自動車検査証記録事項、券面の2次元コード、ICタグで確認できます。
型式だけで部品を探すと何が困りますか。
同じ型式の中に複数の仕様があり、仕様によって部品が違うことがあります。類別区分番号まで使うと、型式の中の1つの仕様に絞り込めます。
Cariseの純正部品価格検索はどんな部品が対象ですか。
車検にかかわる部品が対象です。型式指定番号、類別区分番号、品番から検索でき、料金は4,000円/月(税別)です。
番号の無い車の部品は調べられますか。
型式指定車でない一般車には型式指定番号と類別区分番号がありません。車名や型式、品番など、ほかの情報から調べることになります。

出典・参考資料

記載内容は2026年10月6日時点で公表資料を確認したものです。

Carise で作業点数・純正部品価格・諸元を調べる

Carise は、整備業・鈑金業・車販店・ガソリンスタンドなど自動車関連事業者向けのデータ検索システムです。作業点数検索、純正部品価格検索、諸元検索を、型式指定番号・類別区分番号やメーカー・車名から使えます。

お申込みの流れ お問い合わせ

あわせて読みたい